福士 恭子 & ペーテル ルンクヴィスト デュオ・リサイタル 2025 6/13,14,15
Kyoko Fukushi & Peter Lönnqvist PIANO DUO …
福士恭子 ピアノ&アレクサンダー・テクニーク
忙しい日常から離れ、自然の中でゆったりこころとからだの声に耳を傾けませんか?
ATSTの教師トレーニ―、教師とともに、アレクサンダーテクニークにひたる5日感です。
互いに学び、語り合い、体験を共有しましょう。
【日程】2025年6月25日(水)~29日(日) 4泊5日
【場所】藤野芸術の家 (神奈川相模原市)https://fujino-art.jp/access/
【早割締切】2025年5月19日(月) 【申込締切】2025年6月13日(金)
申込URL https://forms.gle/PWuDNxAUdHXfAjm29
※フォームからお申込み後、参加費用の振込先口座をご案内いたします。お振込み完了をもってお申込み完了となります。
専用アドレス alexandertechniquestudiotokyo@gmail.com
※お申込み多数の場合は、申込締切前でも早めに締切とする場合があります。
※ご都合によっては、プログラムの途中参加、途中退出が可能です。事前にご相談ください。
※お部屋は4人1室です。
【キャンセルポリシー】
お振込み後のキャンセルにつきましては、以下の金額が発生いたします。
6/10~6/13:50%
6/14~:100%(返金なし)
【対象】
・アレクサンダーテクニークを深く学びたい方
・アレクサンダーテクニークの経験は問いません
・教師の方、トレーニーの方もどうぞ
【トレーニングプログラム紹介】
講師:細井史江(ATST主宰)、松本マキ(ATST専任講師)、福士恭子(ATSTテューター)
ATSTの教師トレーニングコースのトレーニーと同じプログラムに参加いただけます。
自分の動き一般や日常のアクティビティがATを使うと、どう変化するかを、教師、トレーニーと共に経験しましょう。
ATST教師の監督・指導のもと、トレーニーからレッスン形式でハンズオンワークを受けることができます。トレーニーと一緒に日常での自分の使い方を向上させるために、セルフワークの研究をしてください。
【ws紹介】
日時:2025年6月27日(金)15:00~19:00 講師:松本マキ
『自然と不自然から、“まかせる”を考える』
アレクサンダーテクニークでよく登場する「まかせる」「自然に」とはどういうことでしょう。一人ではなかなか難しく感じるテーマかもしれません。この機会に、手作業や実験、からだを動かすことを通して理解を深めましょう。自然豊かなリトリートの環境がきっと助けになります。
日時:2025年6月28日(土)15:00~18:30 講師:福士恭子
『演奏するからだ + アレクサンダーテクニーク』
自然で無理のない使い方とは?
無意識に緊張して固めてしまっていたり、やりすぎている習慣に目を向け、気づきを深めていきます。演奏時だけではなく、普段の生活にもたくさんのヒントがあります。からだの使い方に気づいていくことで、自分自身を解放し、音の響きや表現への拡がりを発見しましょう。
アレクサンダーテクニーク経験や、楽器演奏の経験の有無は問いません。
【講師紹介】
細井史江【ほそい ふみえ】
STAT公認教師トレーニングダイレクター。アレクサンダーテクニークスタジオ東京(ATST)主宰。ロンドンで資格取得後も、母校で後進の指導、王立音楽院、ジュリアード音楽院の学生、教授などの音楽、演劇関係者から若年層まで多様な教授経験を積み、2005年帰国、ATSTを立ち上げる。
大学、劇団、国内外の夏季コースなどの要請を受け、音楽家、俳優などパフォーマー向けのクラスを担当。 表現者の育成とサポートのために「アレクサンダーテクニークと表現」「表現とアレクサンダーテクニーク」を定期開催している。2015年にイラン・レイシェルと始めた「表現とアレクサンダーテクニーク」では古典芸能、音楽、演劇などの分野の第一線で活躍する実演家と稽古のプロセスを考える協働作業をする実験にも取り組んだ。
イギリス、アメリカ、イタリア、ドイツ等、海外のセミナーや講習会など海外での仕事も多い。
STATより教師トレーニングの認可を受け、2013年よりATST教師トレーニングスクールを開校。
主な著作、出版:Hite社出版のThe Technique as Personal Cultivation (日本の芸道の「修行」の視点からテクニークの考察)Connected Perspectives
訳書P・マクドナルド著「アレクサンダーテクニーク〜ある教師の思索〜」(幻冬社)
https://www.alexander-tokyo.com/profile
松本マキ【まつもと まき】
STAT公認教師。ATST専任講師。東京学芸大学 芸術スポーツ文化課程 音楽専攻(声楽) 卒業。アレクサンダーテクニークスタジオ東京卒業。2020年3月までよみうりカルチャー八王子にて講師を務めた。学生時代には即興演劇を探究するゼミ「インプロゼミ」に所属。インプログループ SAL-MANE(サルメーヌ)のメンバーとして2017年2月まで公演活動を行った。原宿俳優スクール「グリーンロード」講師。
https://alexander-mm.com/
福士恭子【ふくし きょうこ】
STAT公認教師。ATSTテューター。ハンガリー国立リスト音楽院留学後、スイスバーゼル音楽院、ソリストディプロマ取得。2003-2010年、フィンランドLahti University of Applied Sciences音楽学部ピアノ科、ラハティコンセルバトリー非常勤講師。アレクサンダーテクニークスタジオ東京(ATST)教師養成講座卒業。横浜音楽院にて『ピアノとアレクサンダー・テクニーク』ワークショップをシリーズで開催。ATSTではテューターとして、後進の指導にあたる。
https://kyokofukushi.com/
主催:アレクサンダーテクニークスタジオ東京 共催:チームATST
「強い背中?」
アレクサンダーテクニーク教師養成コースでは1600時間以上のトレーニングが必要とされていますが、そのさなかにこの言葉に出合いました。
強いという言葉からは、力を入れ、同じ状態を保つような印象がありますが、ここでの強さは、どちらかというと無駄な緊張のない「しっかりした」状態と言えるかもしれません。
これまでもお話してきたように、首がやわらかく、固めずにいられると、頭がぎゅっと押し付けられずに上へ前へ解放されます。すると、背中も広く伸びやかになる。重力は下に向かうけれど、上を考え続けることで、拮抗するバランスが生まれます。
ところで「背中」はどこまででしょうか。
座っているときは、意識を腰で止めずに、座面まで全部背中と捉え、その先も、脚の裏側をたどって、足を置いている地面までの繫がりを考えてみましょう。そして後方だけではなく、前方との力も拮抗していると、考えてみましょう。
すると、ふらふらしていた背中が、前と後ろに支えられて安定します。
背中がしっかりして、腕や脚のような他の部位が、これまで支えるために使っていた筋肉を使わずに、解放され、それぞれが自由になることに気づくでしょう。
ピアノの前に座ったときに、すぐに鍵盤に触れずに、まず自分自身の背中を考えてみましょう。
地面からの支えがあり、頭から足までの繫がりを考えると、背中も伸びやかに広がり、腕も解放されていきます。すぐに動かずに、まず考えてみる。
無意識に固めていたことに気づいたら、それはチャンスです!
もう一度、首・頭・背中の繫がりを考えてみましょう。
「抑制 Inhibition」について
アレクサンダー・テクニークで使われる「抑制」Inhibitionは、外から、または自分の内部に起こる刺激に対して起こる、無意識の反応に気づき、動きそのものを一旦やめること。
「抑制」というと、少し強い響きがしますが、習慣によって無意識に起こってしまうことへストップをかける、待つ、と考えてみましょう。
これまでと違う使い方は、自分にとってなじみがなく、不自然に感じて、元に戻ってしまいそうになりますが、そこに”NO”を言い、無理のない使い方になるように、新しい方向性を与えていきます。
「抑制」は一度ストップすればよいというものではなく、常に考え続ける必要があります。まずは自分自身が習慣的にどのような動きを行っているか、気づくこと。そのために時間を取るのです。
アレクサンダー・テクニークは、施術ではなく、教育と言われますが、自分で自分を再教育していくプロセスがとても重要になります。
どこか痛みが生じているときは、無理な使い方がゆがみとなって現れているのですが、痛みがある箇所そのものだけではなく、全体のバランスから生じています。例えば「肘が痛い」ときも、肘そのものではなく、腕、背中、そして全体の使い方が原因であり、部分だけを治療しても、他の部分に影響が出てくる可能性があります。
今、どのようにピアノに向き合い、鍵盤の上に腕を下ろそうとしていますか。すぐに音にせずに、待って!
自分の首、頭、背中のことを考える。どのような音が求められるか考える。それから実際に音にする。
ストップといっても、固めることではなく、動きの中で考えられるようになります。楽器の前にいるときだけではなく、普段から自分の習慣的な動きに目を向けてみましょう。