ピアノとアレクサンダー・テクニーク④

ピアノとアレクサンダー・テクニーク④

「立ち止まる」

日常はさまざまたくさんのことに溢れていて、忙しく過ぎていきます。

気がつくと「これもしなくちゃ」「あ、忘れてた、急いでやらなきゃ」とつぶやいていませんか?

その言葉が口をついて出てきたら、一度立ち止まってみましょう。

そして前回までお話しした「首・頭・背中」をまず考えてみましょう。

考えるだけ?と思うかもしれませんが、そうすると力尽くでやろうとしていたことに気づき、つながりを考えることで息も通りやすく、呼吸が楽になります。まわり道と思うかもしれませんが、仕事の質にも変化を及ぼします。

演奏の途中で自分にとって苦手なところに差し掛かかり「次、間違いそう」と思うと、それは無意識に、いつものやり方へ自分を誘導しているのかもしれません。

普段の練習でも、がむしゃらに同じやり方を繰り返す前に、なぜ弾きにくいのか、指、手首、腕などの問題か、フレーズの捉え方か、具体的に原因を探り出し、その上で習慣化している弾き方を見つめてみましょう。