ピアノとアレクサンダー・テクニーク⑪

「何もしない」とは? Non-doing
人はもともと本能として生まれ持った、無理のない動きでハイハイをし、立ち上がり、歩き出します。
ところが、少しづついろいろな習慣で、無意識に力を入れて動いたり、キープしたままで過ごし続け、さらには、それに気づかずに固めたまま生活しています。
痛みや凝りが出た時に、その部分だけほぐしても、同じ使い方をしていれば、同じルーティーンを繰り返すことになってしまうでしょう。
首が自由で、頭が前へ上へ、そして背中が長くて広いという方向性とその3つのつながりを考えることで、余分に働いていた筋肉の力を使わずに、腕、脚が身体から自由に離れて使えるようになります。
すると無意識に固めることなく「何もしない」状態が生まれ、さまざまな緊張を解放していきます。
動きそうになる、その気持ちにストップ、そし待ち、方向性(首頭背中)を考える。
待つことで「この力、使わなくてもよいかも」と自分自身が気づくきっかけになります。
それを繰り返し自分に言い続けることで、新しい習慣として入れ替わっていきます。
すぐに動こうとする自分に「待つ」を言い続けてみませんか?
その結果生まれる「何もしない」状態は、腕の使い方へ影響し、空間の意識につながり、視覚、聴覚への変化がゆっくりと生まれていきます。
さらには解放されることで、音への想像力にも自由な拡がりが生まれるでしょう。